燕山は三倉岳から東側へ直線距離で、わずか2Km程の、すぐそばの山である。 まるで、三倉岳三本槍を仰ぎ見るように鎮座し、頂上辺りは、岩の塊で成る。 燕山は遠目には、松で覆われた山である。 しかし分け入ると、風雪に耐えた風情のある低松の間に、ツツジやリョ−ブそして 樫などが生え、足元を一面に緑のシダが埋める、きれいな山である。 人一人通れる細い道が、シダを分けて上へと続いている。 三倉岳ふもとにあるキャンプ場まで数百メ−トル手前の、道路脇にある神ヶ原駐車場で、 登山準備の後、出発する。 ここからキャンプ場の方へ道路を少し進むと、右手の川にかかる鉄製の細い橋がある。 「おいでなさいまし!」 とカッパの紋次郎?の出迎えを受け、この橋を渡る。 樹木の茂った林道(鉄塔の保守用)を、橋から10分も進むと、左手の少し上にある送電鉄塔への 細い道が始まる。 これが燕山山頂への尾根道の始まりである。 鉄塔の下を通って頂上まで、ずっと急な登りが続く。 標高差が300m余りであるから、50分程で頂上の岩場下に行き着く。 しかし登りみち終盤の、ここからがかなりの難所である。 岩場が得手でない女性など、手助けが必要なところが3つばかり。 特に一番上の個所はロ―プを張っての通過となった。 ここをクリア−した、その岩の上が頂上である。 さすがに30数人が一同に会して休める場所はなく、4ケ所程に分れて食事をする。 岩と、緑の松の見事な調和。 すぐ西側には三本槍の岩壁が大きく聳える。 遠くには澄み渡った青空の下、深い群青色の山並みが360度続く。 ここまで登ってきて、見ることが出来る景色である。 所在地 広島県大竹市 ル−ト ― 歩行距離 3.5km 累積標高差 350m |
画像Kazuto安部